10月10日は中華民国(台湾)の建国記念日です。10日午前、総統府前広場で盛大な祝賀大会が開催されました。来年5月に退任する蔡英文・総統は10日午前、任期中最後の双十国慶節談話を発表しました。
蔡・総統は談話の中で、2016年に就任して以来、ずっと約束を守り、現状維持に努め、「四つの堅持」も遵守し、挑発せず、突進せず、プレッシャーに直面しても屈服せずに、全世界の民主主義国との協力関係を深化させ、地域の平和と安定を維持すると共に、世界に善良な力で貢献してきたと振り返りました。
蔡・総統によりますと、台湾の民主政治における成果はすでに世界の模範になっており、台湾の不動の地位は、全世界の民主主義の持続可能な発展、および安全と繁栄の最大の保証にもなっています。現在の台湾は世界の台湾になっています。地政学戦略、全世界の民主主義の発展、グローバルサプライチェーンなどの面においても、いずれも台湾は、自分が最も頼もしくて、最も効率がよく、最も安全なパートナーであることを証明しています。国際社会における台湾を支持する力もこれまでにない強さを示しています。今の台湾は自信を持って世界、そして中国に向き合って、今後の発展のために両岸が平和共存できる条件を作ることができるようになっています。
蔡・総統はまた、総統の責務は、国家の主権と民主的で自由な生活様式を守ることと、両岸の平和共存、両岸人民の自由な往来を求めることだと述べ、「平和は台湾海峡の唯一の選択肢だ。現状維持を各方面の最大公約数にすることは、平和を確保する重要なカギだ。いかなる方面も一方的に現状を変えることができない」と強調しました。
蔡・総統はさらに、台湾海峡両岸間の意見の相違は、平和的な方法で解決しなければならないと指摘、そのため、主権、自由、民主主義が確保され、歴史的な事実が尊重される前提の下、平和で安定した両岸関係を構築していくよう引き続き努力する決意を示しました。
蔡・総統は、我々は、台湾の民意と共通認識を基礎にし、対等と尊厳を前提にし、民主的な対話をプロセスとし、現状維持を中心とし、北京当局と、双方が受け入れられる交流の基礎を作り、平和共存の道を探っていくとしています。
蔡・総統はさらに、国際社会の台湾に対する支持がますます強くなると信じている。台湾はこの契機を把握してリスクを管理し、両岸を地域の平和と安定の重要な貢献者にするよう努力する。これは台湾の与野党と、台湾海峡両岸にとって回避できない歴史的な責任と共通の使命だとし、与野党に対して来年の選挙終了後、より大きなコンセンサスを求め、対外的には一致団結するよう呼びかけました。
蔡・総統は最後に、台湾の人々に、自分に中華民国の総統を二期連続担う機会を与えてくれてありがとうといい、任期中の施政には成果もあれば、不行き届きのところもあったと思うが、それはすべて総統の責任になる。自分の任期は来年5月20日までだが、国家はこれからも前進する。自信がある穏やかな台湾はこれからも引き続き前に向かって邁進していくと信じている。世界により良い台湾をもたらすだけでなく、世界が民主的な台湾の影響でよりいいものになるよう期待すると締めくくりました。
ソース:RTI
編集:王淑卿
ソース:RTI