蔡・総統=台湾に半導体製造拠点が集まることは世界布石の鍵となる
蔡英文・総統は双十国慶節に発表した談話の中で、また、現段階で国家の発展のため最も重要な目標は、経済産業、社会的セーフティネット、民主的で自由な体制および国防戦力など4つの分野で、台湾をより強靭性のある国家にすることだと述べました。
そして、1つ目の課題は、変化に対応し、逆境に強い経済、産業を構築することで逆境に立ち向かうことができると話しました。
蔡・総統は、現在最も差し迫っている経済的問題は、世界的なインフレと、金融引き締め政策によってもたらされる景気後退、金融変動のリスクだと述べました。そして、政府は、インフレを抑制し人々の生活を安定させるため、水道代、電気代、燃料代、ガス代および日用品とキーとなる原材料などの価格を安定させ、国内物価全体への影響を最小限に抑えようとしていると指摘しました。同時に、金融市場の変動に対応するためさまざまな安定化メカニズムを強化し、インフラや次世代の人材育成への投資を強化することで、より多くの雇用機会を創出し、経済成長の勢いを維持するとしました。
また、変化する情勢の中サプライチェーン再編加速という流れに対応するため、政府は「六大核心戦略産業」の発展を加速させるのみならず、半導体産業の優位性をさらに強固なものとし、台湾の半導体の世界的な地位をさらに重要なものにする必要があると強調しました。
蔡・総統は「私は特に台湾の人々と国際社会に強調したい。半導体製造拠点が台湾に集中していることは、リスクではない。世界の半導体の状況を把握するための鍵である。我々は、最先端の半導体製造の優位性とキャパシティを維持し続ける。同時に、世界が半導体サプライチェーン構築を最適化することにもつながる。『護国神山(国を守ってくれる基幹産業)』の世界的地位をさらに重要なものにする。」と述べました。
蔡・総統はまた、経済のレジリエンスを高めるため、政府は重要なインフラの安全性を確保し、いかなる緊急事態においても、効果的なコントロール、安定供給で、社会と産業が正常に活動できるようにすると述べました。同時に、東南アジア諸国連合(ASEAN)、南アジア、オーストラリア、ニュージーランドなどの18ヶ国、インド太平洋地域、中東欧の国々との協力、交流を進め、将来を見据えた技術協力、相互投資、金融支援などを通して、より強靭性のある世界のサプライチェーンとアクセスシステムを構築するとしました。
(編集:風間みなみ/王淑卿)
ソース:RTI
編集:風間 南
双十国慶節祝賀式典、オレンジの悪魔こと京都橘高校吹奏楽部に大きな拍手
今年の双十国慶節祝賀式典は、小雨の降る中、開幕しました。
まずは、台湾で初めてグラミー賞で最優秀レコーディング・パッケージ賞を受賞した作品をリリースしたバンド「八歌浪Pakelang」、そして今年8月にアメリカ ウィリアムス・ポートで行われたリトルリーグ・ワールドシリーズで好成績を収めた台北市立福林小学校の面々がオープニングを飾りました。
続いて、中華民国国軍の三軍音楽隊と儀仗隊(マーチングバンド)が登場。今年は初めて難度の高い、左手のみでライフルを回す技を披露しました。
台湾南部 台南の「聯合武陣」の演武や、台北第一女子高のマーチングバンドの演奏など、素晴らしいパフォーマンスが続きます。
国軍の新型高等訓練機 ブレイブ・イーグルも初めて登場し、F-5型戦闘機と共に、会場上空を飛行ました。ブレイブ・イーグルは将来的に、F-5型戦闘機の代わりに訓練機となる予定で、バトンタッチするという意味が込められていたそうです。
国歌斉唱は、陸軍、海軍、空軍、海岸巡防署の代表7人、離島 馬祖の児童合唱団が行い、初めて、台北市の総統府と、南部・高雄市、離島の馬祖(連江県)の三ヶ所が中継で結ばれました。国歌斉唱の際には、巨大な国旗がヘリコプターで吊り下げられ飛行しました。
建国記念日を祝うパフォーマンスは合唱が披露され、国立実験合唱団、国立台湾教育大学の合唱団ら111人が参加しました。
続いては蔡英文・総統による挨拶です。総統は、今年の祝賀式典は過去2年とはまったく違う雰囲気だと述べ、「あと3日で入国規制が緩和される、台湾は新型コロナウイルスによる暗い靄から抜け出し通常の生活に戻ることを意味している。新型コロナの流行は、台湾の強靭性を世界に示した。台湾をより良い国家にした。」と話しました。
その後、攻撃ヘリコプター アパッチによる空中パフォーマンスがあり、そして、台湾でも大人気の“オレンジの悪魔”こと京都橘高校吹奏楽部が登場しました。生徒らによる若々しく活気のある雰囲気や、厳格なポジショニングは、目を引くものとなりました。
台湾に友好的な日本の超党派議員連盟「日華議員懇談会」、日本の国会にあたる台湾の立法院の超党派立法委員団体「立法院台日交流聯誼会」がともに行進し、台日友好50周年を祝いました。
また、ストリートダンサーらと、台中市の名門校 曉明女子高校のブラスバンド部が初めて共演。
ラストは、空軍のアクロバットチーム サンダータイガースが、中華民国の国旗の色である青、白、赤のスモークで航跡を残しました。
今年はおよそ2000人の華僑が台湾に帰省し祝賀式典に参加しました。ドイツから帰国した人は、「とてもリラックスしている。長い間もやもやしていたが、ようやく自分の国、ふるさとに帰ってくることができた。嬉しい。中華民国台湾111歳の誕生日おめでとう!」と話したということです。
(編集:風間みなみ/王淑卿)
ソース:RTI
編集:風間 南
予行演習開始と雨あがる 三軍楽儀隊と「オレンジの悪魔」に注目集まる
中華民国双十国慶節の祝賀式典を前に、10月7日午後、予行演習が行われた。台北市は元々にわか雨が降っていたが、演習開始と共に雨はあがり、曇り空となった。約1000名の市民は、優れたパフォーマンスを見ようと、悪天候にも関わらず雨着を準備し会場にかけつけた。中華民国国軍三軍楽儀隊(マーチングバンド)は、今年、初めて左手でライフルスピンを行うほか、日本の京都橘高校の吹奏楽部の生徒たちは「台湾と日本の友情」をテーマに、温かみあふれるパフォーマンスを披露した。
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双十国慶節祝賀式典の予行演習はグラミー受賞グループ「Pakelang」の歌でスタート、台湾原住民族の団体や福林小学校野球部も共演しました。
国防部の三軍聯合楽儀隊は今年、「国軍と国民の心は共に、国土を守る」をテーマに、フォーメーションの変化、乱れのない整列、ライフルトスなどを通じ、日頃の訓練の成果を示します。今年は無伴奏での整列、左手でのライフルトスにも挑戦します。
今年は初めて、全員左手でのライフルトスに挑戦します。皆が、チームワークの為に、これが三軍楽儀隊です。
雨が降り続いていた台北、予行演習がスタートすると雨は止みました。内政部の陳宗彦・次長らもご機嫌です。
内政部の陳宗彦・次長は、「予行演習の際、たくさんの人の姿を目にした。これは、台湾が正常な生活に向かって前進しつづけているということだ。非常に嬉しい」と喜びました。
多くの人々が期待していたのは「オレンジの悪魔」の異名をもつ日本の京都橘高校の吹奏楽部の演奏です。祝賀式典の為に招待された生徒たちは「台日友情50周年」のパフォーマンス、時折、演奏しながらのダンスもあり、活力あふれる姿に大きな拍手が。
内政部の陳・次長は、「今回台湾からは台北第一女子高校と暁明女子高校、日本からは京都橘高校が参加する。伝えたいのは、若者達の未来への夢、世界の変化、挑戦を勇敢に受け入れる彼女たちの活力ある姿だ」と説明しました。
総統府広場の上空ではまず高等ジェット機などが飛行し盛り上げると、国歌斉唱時には、ヘリが大型国旗を吊り下げ飛行、そして攻撃ヘリ、アパッチ5機が空中でフォーメーションをつくった後、空軍のアクロバット飛行チームが3色のスモークを描き、中華民国111年目の誕生日をお祝いします。
ソース:RTI
編集:王淑卿
京都橘高校、双十国慶節前に圓山ホテルでフラッシュモブ
中華民国双十国慶節の記念式典が、10月10日に行われる。輸送ヘリコプターが中華民国旗を吊り下げ、総統府の上空を飛行する予定となっており、5日朝も予行演習を行った。また、総統府では、6日夜から双十国慶節の当日まで5日間連続でプロジェクションマッピングショーが行われる。12分間のパフォーマンスでは、台湾映画の名作25作のシーンが盛り込まれている。このほか、大きな注目を集めているのは、今回、記念式典で演奏パフォーマンスを行うため、招待された京都橘高校の吹奏楽部だ。61年間の歴史をもつ同校の吹奏楽部は数々のコンテストで金賞を受賞、オレンジの色のユニフォームを身にまとい、演奏しながら踊るパフォーマンスで「オレンジの悪魔」の呼ばれている。6日午前、台北市の圓山ホテル(グランドホテル)でサプライズ演奏を披露、青春真っ盛り、溢れるエネルギーをみせつけ、多くの観光客の注目を集めた。中華文化総会の李厚慶・秘書長によると、同校の生徒たちは台湾から招待されたことについて非常に興奮しているといい、文化総会ではできる限り、台湾グルメでもてなしたいと述べた。
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パーカッションが先陣を切り、大きな音が響きわたります。
フォーメーションをとり、演奏が始まると一気にクライマックスへ。
音楽の盛り上がりと共に、最前列に駆け出してきた生徒たちが、
全力で踊ります。あふれる若さ、青春のムードたっぷりです。
京都橘高校の吹奏楽部が、双十国慶節の記念式典に招待されました。
6日、圓山(まるやま)ホテルでサプライズパフォーマンスを行うと、多くの観光客を引き付けました。
台湾大好き
パフォーマンスの後、記念撮影を行った生徒たち。今回、生徒88人、教師5名合わせて93名が来台しました。自由行動はできませんが、それでも生徒たちは大喜びしていたといいます。
中華文化総会の李厚慶・秘書長は、「特別に準備した台湾風の一口唐揚げを楽しみにしていたようで大好評だった。もちろんタピオカミルクティも用意した」と打ち明けました。
京都橘高校は日本のコンテストの金賞常連校というだけでなく、世界各国からも招待されています。双十国慶節ではこの他、国軍の空中パフォーマンスも忘れてはいけません。
国軍の軍用ヘリコプター「ブラックホーク」が台北の上空に。国防部が総統府前で、双十国慶節の空中パフォーマンスを行います。天候不良による延期を経て6日の朝、再度試験飛行しました。この日、国旗の吊り下げはありませんでしたが、国防部は「皆、全力で準備をしている、期待してほしい」と自信をみせました。
ソース:RTI
編集:王淑卿
双十国慶節祝賀式典の目玉、三軍楽儀隊のライフルトスに期待高まる
10月10日総統府前で行われる中華民国双十国慶節祝賀式典における各種パフォーマンスの中で目玉の一つといわれるのが中華民国国軍の三軍音楽隊と儀仗隊(マーチングバンド)によるライフルトスだ。今年は、背景に音楽がない中、ライフルを叩く音と地面を踏み鳴らす音のみでリズムをとり、フォーメーションを作る「上級モード」を行うほか、全員が初めて左手でライフルスピンを行う。入場から退場まで演奏される8曲のうち、7曲は国軍オリジナルの楽曲、ノーミスの出来に、当日のパフォーマンスに対する人々の期待は高まっている。
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音楽にあわせキビキビとした動き、年に一度、国慶節記念式典の目玉の一つが三軍大楽隊と儀仗隊によるパフォーマンスです。5日、憲兵指揮部で予行演習が行われました。
今年の注目は、背景に音楽がない中、ライフルを叩く音と地面を踏み鳴らす音のみでリズムをとりながらフォーメーションを作る試み。そして、史上始めて左手でのライフルトスに挑戦します。正確な動きは、日頃の厳しい訓練の成果です。
大部分の人は右手が利き手なので、左手でライフルトスを行うにあたっては、より時間をかけて練習しました。
パフォーマンスの際に使われる楽曲8曲中7曲は国軍のオリジナル曲、残り1曲はリッチー・レンのヒット曲を編曲したものです。
三軍楽儀隊、国軍連合楽隊が飛翔フォーメーションをつくります。
双十国慶節祝賀式典で素晴らしいパフォーマンスをみせられるよう、20分近いショーの細部にまでこだわります。
ソース:RTI
編集:王淑卿
双十国慶節の国歌斉唱は三ヶ所同時中継 游・立法院長:国防への堅い意思示す
中華民国双十国慶節記念式典を10日に控え、準備を行う「国慶準備委員会」の主任委員をつとめる立法院の游錫堃・院長は5日、国民の防衛意識は、国防にとって最も重要な力であると強調、台湾は今まさに厳しい国際情勢と中共による嫌がらせに直面していることから、今年、双十国慶節のテーマを「守土衛國,你我同行(国土と国家を守り、あなたも私も)」に定めたと述べた。今年の双十国慶節では初めて、台北市の総統府と、南部・高雄市、離島の馬祖(連江県)の三ヶ所を中継で結び、代表による国歌斉唱を行うことで、国民全体の一致団結を形に示すという。
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双十国慶節記念式典の記者会見が5日、立法院で開催され、台北市の名門校・台北第一女子高校のマーチングバンドが招かれ、盛り上がりにつつまれました。「国慶準備委員会」の主任委員をつとめる立法院の游錫堃・院長は、今年のテーマは「国土と国家を守れ、あなたも私も」だと説明、台湾主体意識と国民の防衛意識を高めたいと希望し、先人たちの植民支配への抵抗の歴史を例に、台湾人は必ず団結して国土を守ることができると強調しました。
游・立法院長は、「現在、中共から際限のない嫌がらせを受けている。台湾人は先人達の台湾精神、国土を守り抜こうとする精神を取り戻さなければならない。2300万人が手を取り、国家の主権と安全を守ろうとする固い意思をもち、戦いに備えつつも戦いを求めないことで、民主と自由、地域の安全を守るために全力を尽くそう」と強調しました。
游・立法院長は、孫子の兵法を引用し、全国民が抵抗の意思をみせれば、敵の侵略の意図を抑制できる、と述べました。
記者会見では、メインビジュアル動画や各種イベントの予告も行われました。当日は3つのパートに分かれ、人気バンドや合唱団のステージのほか、台南の「聯合武陣」の演武、国軍や台北第一女子高のマーチングバンドも出演します。
記念式典では、国軍と海岸巡防署(略称:海巡署)の代表7名、そして離島馬祖の児童合唱団や高雄左営のコルベット艦と結び国歌斉唱を行います。また、国軍の輸送ヘリコプターが国旗を吊り下げ総統府の前を飛行します。
今年の国慶節の夜の祝賀大会は桃園市で開催されるほか、多くの人々が期待する祝賀花火大会は嘉義県で開催されます。プロジェクションマッピング、ウォーターショー、ドローンショーを結合して台北管弦楽団の演奏が行われる中、2万6000発の花火が打ち上げられます。北から南まで台湾全土で中華民国の111歳の誕生日をお祝いします。
ソース:RTI
編集:王淑卿
軍の栄誉礼を受け パラオ大統領:台湾を固く支持
太平洋に位置する、中華民国台湾の国交樹立国、パラオのスランゲル・S・ウィップス・ジュニア・大統領が5日に代表団を率いて台湾を訪問し、10日の建国記念日・双十国慶節の祝賀式典に出席します。
蔡英文・総統は6日午前、ナショナルシアターとナショナルコンサートホールの前の広場で栄誉礼を行い、ウィップス大統領を歓迎しました。蔡・総統は、2021年3月に台湾を訪問したウィップス大統領は、新型コロナウイルスのパンデミックが発生した後、台湾を訪問した初めての国交国の元首だと説明しました。その後、台湾とパラオは、アジア初の「トラベル・バブル」を実施したと振り返り、今回再び台湾を公式訪問することについて、中華民国政府と国民を代表して心から歓迎すると述べました。「トラベルバブル」とは新型コロナウイルス対策を講じた上で隔離無しの相互渡航を再開させる枠組みのことです。
蔡・総統は、台湾とパラオ共和国は、国交を結んでから、今年12月で23年目を迎える。ウィップス大統領の今回の台湾訪問により、両国の協力関係をさらに深めたいと期待を示しました。
蔡・総統は、「台湾とパラオは長きにわたり、支え合っており、多くの挑戦を乗り越えてきた。ウィップス大統領は、昨年就任後、パラオをリードして台湾とともに新型コロナウイルスと戦ってきた。パラオの台湾への友情に感謝している。今回の訪問を通じて両国の各分野における連携をさらに強化していきたい。」と語りました。
ウィップス大統領は挨拶で、台湾とパラオは尊重し合うことや友情に基づいて、パートナーシップを築いた。両国は平和、自由、民主主義、人権、気候変動などを守っており、しかも同じ海洋国家であり、海洋を守る決意があると指摘、これは両国の関係をさらに深めると共に、パートナーシップも様々な領域にまで拡大した。台湾は多くの分野でパラオにとって揺るぎない盟友の存在だと説明しました。
ウィップス大統領はまた、昨年台湾はパラオとトラベル・バブルを実施した。新型コロナウイルス感染拡大の中で、台湾は医療団をパラオに派遣して医療面での支援を行った。今年パラオが主催した海洋会議にも代表を派遣した。会議期間中、両国の海上保安機関は、共に海上での安全保障任務を執行したと述べ、蔡・総統が言ったように、このパートナーシップは、インド太平洋地域の平和、安全保障、安定の新たなマイルストーンになったと、蔡・総統の言葉に賛同しました。
ウィップス大統領は、「パラオと台湾両国とも、国民に安全、繁栄、平和を提供できる政府になるよう努力している。武力によって国際社会の現状を変えようとする国がもたらした軍事的な緊張を緩和させるため、両国が引き続き手を取り合って国際協力を促す必要がある」と語りました。
ウィップス大統領は、現在の課題にも、今後の課題にも、両国が協力すれば、必ず万難を排することできる。今後も引き続き台湾と確固たる友情を一層深化させていくと、期待を寄せました。
ソース:RTI
編集:王淑卿
台湾の双十国慶節に参加する「オレンジの悪魔」 日本メディアに登場
「オレンジの悪魔」という愛称で知られ、双十国慶節式典で演奏する予定の京都橘高校吹奏楽部が5日、台湾に到着しました。一行は6日午前、台北市のホテル、円山大飯店でサプライズ的にパフォーマンス披露し、明るい学生らしさと、活き活きとした表現で観衆を魅了。取り囲む人たちは「元気いっぱいだね!(好有活力!)」と声をかけ、熱心に写真を撮っていました。
京都橘高校吹奏楽部は今回、双十国慶節準備委員会と中華文化総会が、日本台湾交流協会を通じて双十国慶節祝賀式典に招待し、10日まで台湾に滞在する予定です。職員と生徒たちは、昨日の台湾到着後、円山大飯店にチェックインしました。ホテルは今晩、タピオカミルクティーを用意し、生徒たちに振る舞うとのことです。
中華文化総会の李厚慶・秘書長は本日午前、メディアの取材に応え、昨日、円山大飯店が生徒たちに用意した台湾で最初の食事の中に、特別に「鹹酥雞」と呼ばれる台湾の唐揚げを入れたところ、その料理が出てきた途端、全員から歓声が上がった。今回、台湾を訪れた生徒88名のうち、これまで台湾に来たことがある生徒は、わずか1名のみだった。海外旅行の経験がない生徒も多く、この台湾訪問はとても新鮮で、昨夜はホテルから台北の夜景を楽しみ、とても興奮していたと述べました。
本日午前9時、円山大飯店のロビーに現れた京都橘高校吹奏楽部。かつてオレンジ色の衣装から「オレンジの悪魔」と呼ばれた彼らですが、今日はシャツにプリーツスカート、スラックスで登場しました。ドラムの音で演奏が始まり、その音色に合わせてサックス、チューバなどの楽器が階段に沿ってロビーに入場。会場を取り囲む観衆を見た生徒たちも、興奮した様子で手を振っていました。
明るくテンポの良いメロディに加え、生徒たちの満面の笑みも観衆を魅了。5分という短いパフォーマンスながら、会場は熱気に包まれました。演奏を見終わった観客からは「元気いっぱいだね!(好有活力!)」という歓声も。演奏終了後、ホテル前に移動して集合写真を撮影した生徒たちは、高らかに「台湾最高!(台灣讚!)」と声をあげていました。
京都橘高校吹奏楽部が、台湾の双十国慶節祝賀式典に参加する話題は、日本の主要メディアにも取り上げられています。5日の朝日新聞には、鮮やかなオレンジ色の衣装とハイレベルな演奏で「オレンジ色の悪魔」と呼ばれる京都橘高校吹奏楽部。YouTubeやSNSを通じて台湾で広く知られ、熱狂的なファンも存在する。という記事が掲載されました。さらに記事では、海外の楽団が双十国慶節の式典で演奏するのは、今回が初めてということにも触れています。
本日午前、京都橘高校吹奏楽部が台北市の円山大飯店で短時間のパフォーマンスを披露し、多くの観衆を魅了しました。台湾を拠点とする日本のジャーナリスト、矢板明夫(Yaita Akio)氏は自身のフェイスブックで、3年前に始まった新型コロナウイルスの流行が、すべての人の生活に影響を与え、多くの日台間の交流が停止となった。今回の京都橘高校吹奏楽部の台湾訪問が、双方の交流の再出発点となることを希望していると述べています。
(編集:本村大資/王淑卿)
ソース:RTI
編集:王淑卿
パラオ大統領が10/5に訪台、双十国慶節祝賀式典にも出席
太平洋に位置する、中華民国台湾の国交樹立国、パラオのスランゲル・S・ウィップス・ジュニア・大統領が5日夜に代表団を率いて台湾を訪問しています。ウィップス大統領は、10日に行われる中華民国の建国記念日の祝賀式典に出席します。
総統府の張惇涵・報道官によりますと、蔡英文・総統は6日午前、盛大な栄誉礼を行い、代表団一行を歓迎します。双方は、両国が共に関心を寄せている議題について会談を行い、幅広く意見交換する予定です。
6日正午、蔡・総統は、総統府で宴会を開いて一行を歓待します。ウィップス大統領は、7日に行われる「玉山論壇(玉山フォーラム、2022 Yushan Forum)」に出席し、基調講演を行います。
中華民国台湾は1999年、パラオと外交関係を結びました。それ以来、両国は公衆衛生、文化、スポーツ、農業と漁業、観光、災害の防止、司法などの分野で協力関係を強化しています。
ウィップス大統領は、長きにわたり、国際の場で台湾の国際参与のために声をあげており、国連総会などの重要な国際会合で台湾による世界保健機関(WHO)の年次総会である、世界保健総会(WHA)などの国際組織に参加を支持する態度を表明しました。
ソース:RTI
編集:王淑卿
双十国慶節祝賀式典、100人が「国慶礼讚」で「みな同じ道」歌う
注目されている双十国慶節(10月10日、中華民国の建国記念日)の祝賀大会における祝賀プログラム「國慶禮讚(国慶礼讃、双十国慶節を称える)」。昨年は台湾原住民の児童合唱団が、原住民語版の「手を繋ごう(手牽手)」を歌いましたが、今年は国立実験合唱団と国立台北教育大学の団員、総勢100名以上が謝宇威の「大家行共路(みな同じ道)」を披露します。
「守土衛国、你我同行(国土と国家を守る、あなたも私も)」をテーマとした今年の双十国慶節。中華文化総会は双十国慶節の祝賀式典に国立台湾実験合唱団と国立台北教育大学、総勢111名の団員を招き、「大家行共路(みな同じ道)」を歌い、国防部模範音楽隊の演奏に合わせ「一儕行一步,大家行共路(みんなで一歩ずつ、同じ道を歩もう)」という一致団結の気持ちを表現します。
この「大家行共路(みな同じ道)」は、台湾の二番目に大きいエスニックグループ、客家語で歌うミュージシャンで、これまでに台湾のレコード大賞・金曲奨(ゴールデン・メロディ・アワード)の客家語部門の最優秀歌手賞、最優秀アルバム賞などを多数受賞している、謝宇威の作曲によるものです。
「大家行共路(みな同じ道)」は、「共通の目標に向かって進む道」をテーマにした楽曲です。中華文化総会は4日、歌詞にある「道は遠く、真実は時を経て見える(路遙知馬力,日久見真心)」や「大家行共路,行出光明前途(明るい未来に向かい、ともに同じ道を歩こう)」などのフレーズが「ともに団結して国土を守り、民主主義の仲間たちと手を携えて前に進む」ことを象徴すると説明しています。
今回、「國慶禮讚(国慶礼讃)」のステージに立つ111名の合唱団は、結成から30年以上、700以上の公演を経験している国立実験合唱団、そして国立台北教育大学の合同メンバーで構成されています。
国立実験合唱団は、これまでに世界10カ国以上の国々から招かれ、ステージに立っています。その中にはユネスコ国際音楽教育会議、バチカンが主催するロレート国際聖楽祭などの国際的なステージ、また歴代の総統・副総統就任式典および総統文化賞授賞式など、国家の重要な式典でも歌唱しています。
そのほか、当日のステージには国軍模範音楽隊マーチングバンドも登場します。
国軍模範音楽隊マーチングバンドは国家最高峰の軍楽隊として、通常は中央、各省庁、中華民国を訪れる国賓や国家レベルの宴会など、国家の重要な式典での演奏を担い、多様なパフォーマンスを披露しています。
(編集:本村大資/王淑卿)
ソース:RTI
編集:王淑卿